【人生にゴリゴリに役立つ本のみを紹介する♯26】反応しない練習 あらゆる悩みが消えていくブッダの超・合理的な「考え方」
こんにちは!
HSP気質、元ボイストレーナーのnoniです!
今回は本のレビューです。
これこそゴリ役本。私が人生で何度も読み返したい本のラインナップに追加しましたのがこちら!!
反応しない練習

★反応しない練習 あらゆる悩みが消えていくブッダの超・合理的な「考え方」 草薙龍瞬 (著)
本書の帯には【世界最強&最古の「メンタル・トレーニング」入門】と書かれていました。
こういうメンタルトレーニングや自己啓発本は好きで有名どころ含め色々読みましたが、結論、アプローチ方法が違えど大体言ってる事は一緒。
だいぶ乱暴な結論ですが、例えば「執着心を手放すと楽になる」とか「他人の目を気にせず生きる」とか書いてありますよね。
執着心を持ち続けた方が幸せになります!他人の目を気にしまくって行動しましょう!とか書いてるのはあんまり見た事がない。
で、そこに辿り着くまでの伝え方、理解の仕方、アプローチ法がそれぞれ異なるイメージです。
今回ご紹介する「反応しない練習」はそんな数々のメンタルトレーニング本の礎となるような内容です。
人間関係の悩み、イライラモヤモヤしやすい方、人生で落ち込む時間が多い方に特におすすめです。
初版は2015年と新しい本ではないので、読んだ方もいらっしゃるかと思いますがまだの方はぜひ手に取ってみてください!
ブッダの教えを現代的、かつ実用的に落とし込んだのが反応しない練習!

本書は古代インドの賢者、ブッダの教えを元に、「心のムダな反応を止めることで、いっさいの悩み・苦しみを抜ける方法」をテーマとし、6つの章に分けて構成されています。
そして私たちが取り組む内容としては大きく2つ
①心の反応を見ること
②合理的に考えること
第1章で「①心の反応を見る」具体的な方法を、第2章以降で「②合理的に考える」為に、各章のテーマについてブッダの教えにてらして考えていきます。
ブッダの教えと聞くと、仏教、宗教、なじみがない、なんだか難しそうと思われる方もいらっしゃると思いますがそんなことはなく、実用的かつ合理的で現代にも使える「考え方」として日常に活かす方法を紹介してくれています!
焦り、怒り、落ち込み=悩みはすべて心の反応から始まる

第1章:反応する前に「まず理解する」
私的に第1章だけでもかなり読み応えがありました。小さなことですぐイラッとしたり、気にしやすい、クヨクヨしやすい性格の方などはここを読んで理解、実践するだけで日常に良い変化を感じられると思います!
第1章で書かれてることは大きく3つです。
悩みがある時は「悩みがある」と理解する
気のせい、考えすぎ、まあいっかで強引にスルーしない。
私たちはこれまで、「漠然と悩んでいる」状態を生きてきました。満たされなさをはっきり自覚できなかったから、いつまでも「気が晴れない」状態が続いてきたのです。
でも、「満たされなさがある」「悩みがある」と理解してしまえば、「では、どうすれば解決できるか」と、思考を一歩前に進めることができます。
(本書より抜粋)
悩みの原因、理由を正しく理解する
承認欲求からくる悩み、よく見られたい、人と比較して落ち込むなど。
ブッダの考え方の基本は、「まず、理解する」ことです。
「そうか、わたしには満たされていない承認欲があるのだ」「この不満は、承認欲の不満なのだ」
—「承認欲」を「欲」「欲望」「欲求」などに置き換えても、かまいません。
承認欲という「反応の原因」がわかれば、ずいぶんラクになります。「でも、あの人(家族・世間)に認められたところで、それが一体なんなのだ?」と、超クールに考えられるようになります。
(本書より抜粋)
心の状態をきちんと見る
イライラする、モヤモヤする時、焦っている時、それに気づいて「今わたしはイライラしてるな」「焦ってるな」と俯瞰で心を観察する。
ちょうど一年前に「ストレスを溜めすぎず心の余裕を作る!おすすめの思考習慣」という記事を書いたのですが、その中で紹介したイライラやモヤモヤを放置しない方法として実践していたものが、ここに当てはめられると思ったのでもっとラフに読みたい方はこちらもぜひ!
心の状態をきちんと見る実践編

今日からでもすぐ実践できるのが、心の状態をきちんと見ること。
本書を読む前から、別のメントレ本でヒントを得て、私自身やっていたのが、心の状態を俯瞰で見ること。
元々怒りの沸点が低くティファールのごとくカッとなりやすかった私が、ほんとーーに怒りにくくなりました。
前がティファールレベル8なら今は3くらい。
今なら言える!私はおこりんぼじゃなくて反応しやすいだけだったんだ!と。
ではさっそく本書で書かれている手順を紹介します!
①心の状態を言葉で確認する
心の状態に名前を貼ってラベリング、客観的に理解する。
「私は緊張している」「疲れてるな」「イライラしてるな」など。
②身体の感覚を意識する
手を握ったり、開いたりして手の感覚を感じる。呼吸をしながらお腹の膨らみや縮みを感じる。
カラダの感覚に集中することで心をリフレッシュさせ、静けさを取り戻すことにもつながる。
③頭の中を分類する
心の状態を種類にわけて理解する。
本書では①貪欲、②怒り、③妄想の3つに分類しています。
ではこの手順を私の日常に落とし込んで解説していきます!
販売員noniの日常編〜長蛇の列をスムーズにさばけない時〜

普段、販売員として働いてるのですが時間帯によってはレジが長蛇の列に。
そんな時に限ってレジの調子が悪い、お客様がやたらと質問してくる、などイレギュラーなことも起こります。
①心の状態を言葉で確認する
うわめっちゃ並んでる…。こんな時に限ってレジの調子悪いな。
まずここで、「私はいま焦ってる」と自覚します。
②身体の感覚を意識する
いつもより少しだけ話す速度を落とします。ゆっくり落ち着いた声が出るように喉の感覚に集中します。
③頭の中を分類する
この例でいくと③妄想に当たるかと思います。待たせてしまって焦っているというのは、
・お客様を不快な気持ちにさせてしまってるのでは?
・クレームにつながらないか?
などマイナスなイメージを膨らませているから。
あるあるのシーンですが、この考え方を意識してなかった時は結構焦ってました。
そして頭の中で上記の整理をできるようになってからは本当に焦らなくなった!
③まで整理できたら、「焦ったところでレジ列が進むわけでもないしな…。お客さんもこの列見てたら時間かかるのわかるやろ」と自分の中に落とし所ができるので目の前の状況に落ち着いて対応できるようになりました。
ちなみに「心の状態をきちんと見る」を始めて半年くらいはスマホメモやノートを使って感情を整理する練習をしていました。瞬間的に整理できるようになるまで半年位はかかりましたが、一回できてしまうと楽になるのでおすすめです!
テーマ別、ムダに反応しない!悩みを増やさない考え方
第2章以降はテーマ別にブッダの教えにてらして、考えていきます。
・余計なことを判断しない。どんなときも、自分を否定しない[第2章]
・不満やストレスといったマイナスの感情で苦しまない[第3章]
・他人の視線を気にせずに、自分らしく生きる[第4章]
・勝ち負けや優劣にこだわってしまう性格を、もうやめる[第5章]
・心から納得のいく人生を、ここから目指す[最終章]
と、生きてる限り誰しもがぶち当たる壁、心当たりがあるテーマが多いはず。
この中で私が特に心に残ったテーマを本書の内容を抜粋しながらお伝えします。
どっちが正しい論争に勝者はいない

第2章:良し悪しを「判断」しない
人と人とが関わるときには、必ず見解の違いが出てきます。「これは、どう考えても、自分のほうが正しい」と、考えることもありますよね。
しかし「どう考えても」というその「考え」は、自分のアタマで考えたことである以上、「どう考えても」自分の考えしか出てきません。
(本書より抜粋)
人って無意識に判断する生き物ですよね。良い判断も悪い判断も毎日しまくってる気がする…。
この「誰が正しい問題」は家庭でも職場でもはびこっていますが、結局答えは出ず衝突だけ生んで終わるケースがほとんど。この章を読んだ時はハッとさせられました。
ブッダが教えるのは、どのような判断も、個人のアタマに浮かぶ想念にすぎないということです。にもかかわらず、「自分は正しい」と執着してしまったら、その時点で”漫”(おごる心)が生まれます。
仏教が目指す「正しい理解」とは、逆説的な言い方になりますが、「正しいと判断しない」理解です。
そんなことより「真実であり、有益である」ことのほうが大事ではないか、と考えるのです。
(本書より抜粋)
この章では「判断しない」「自分が正しいから離れる」ためにできる考え方のポイントが書かれていましたが、そのうちの一つに「素直になる」というのがありました。
素直になるって大人になるとなかなかできないけど、素直になっちゃったらすごい楽になるんですよね。
自分の心を観察して、私が正しいって主張する前に素直に自分の想いを認める、非があれば認める。一旦自分の素直な気持ちを自覚してあげると心も落ち着いて、相手の話も聞ける。
これも「心の状態をきちんとみる」に繋がってるんだなと感じました。
こう思われてる?は妄想でしかない
こう思われてる?は妄想でしかない

第4章:他人の目から「自由になる」
他人の目を気にしてしまうのは、なぜでしょうか。これは逆に、他人の前で「安心できる」状況を想像すれば、わかります。たとえば、「この人は自分を好きでいてくれる」「高く評価してくれている」と信じられれば、安心できますよね。
ということは、他人の目が気になる心理の正体は、やっぱり「承認欲」なのです。
(本書より抜粋)
本書でも再三書かれていましたが、人間関係の悩みは大体承認欲が火種となっているようです。
こればっかりは完全にゼロにするのは出家レベルな気がします…。でも私には承認欲があるんだと理解をして、そんな自分も認めてあげることができたら、自分自身が安心できる拠り所にもなり得るのかなと思いました。
承認欲があるのは、当たり前です。問題は、そこからなぜ「他人の目を気にしてしまう」のかの理由、つまりプロセスです。①「認められたい」(他人の価値にこだわる)欲求がある→②その欲求で反応して、「どう見られているのだろう」と妄想する。こう考えると、理由が見えてきます。つまり”承認欲が作り出す妄想”それが「気になる心理」の正体です。
こうした悩みを抜け出すコツは、どんな思いも「妄想にすぎない」と、はっきり自覚することです。
(本書より抜粋)
私はこの「妄想」に振り回されてることが想像以上に多いことを自覚しました。
思い込みって過度になると、時に現実も歪めてしまう力がありますよね…気をつけねば。
本書では、このあとに妄想から抜け出して自分のモノゴトに集中するプロセスも記載されていました!
無駄な心の反応をしないために

たくさん読んだメントレ本の中でもまた読み返したい1冊となった「反応しない練習」
まずは「無駄な心の反応をしない」だけでも日常の快適度はグッとあがります。
著者の草薙龍瞬さんは、まとめの言葉として「人の心は外の現実に支配されない”幸せの聖域”」とおっしゃっています。
自分だけの聖域を大切に、これからも毎日たくさん笑って過ごしていきたいです!


