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京都で大混雑を回避!中村藤吉で心身共に整う茶道体験

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こんにちは、しゅがーです。
突然ですがみなさんは、京都へ行かれますか??奈良出身の私ですが、大学時代京都に住んでいたこともあり、大好きなのでよく足を運びます。

しかし、常には頭を抱えるのは人人人…の大混雑。
抹茶巡りをするほどLOVE抹茶なのですが、るんるんで調べて行くも、大混雑店の待ち時間耐久戦に負けて、泣く泣くあきらめること多数。これを書いた前日もとある抹茶葛餅を諦めました。

そんな中、調べまくった末に、大混雑を回避しながらお茶を楽しめるサクチュアリを見つけることができたのです…!!

大混雑を回避できるサンクチュアリはまさかの中村藤吉宇治本店

中村藤吉本店
京都府宇治市宇治壱番十番地

えええええこんだけ意気揚々と宣言しておいて激混みの中村藤吉!!しかも有名中の有名。
どこで検索しても一番に見かけるような人気店です。
新幹線から降りてすぐに向かえる京都駅店の他にも、最近は四条の高島屋S.Cの中にも新店舗ができました。

これらの店舗と比べると宇治本店は少し離れているので、わざわざ足をのばさないといけないのですがその価値があると断言します。

一体何がおすすめなのかと言いますと「挽き茶と茶室体験」ができちゃうのです!!

知る人ぞ知る挽き茶・茶室体験に行ってきました

今回、私が体験したのは完全予約制の茶道体験コース。
一回につき限定4人の少人数での体験のため、都会の喧騒から離れて静かにお茶を楽しめるのです!

少人数で緊張してしまいそうですが大丈夫!
カジュアルに教えてくださいますし、もちろん私も完全に初心者です。
(最初に茶道素人でも参加してOKな話が一言あるといいかもです)

このコースでは実際に中村家の方が住まれていたお屋敷や茶室で体験ができます。
まずは、明治29年に建てられ、建物群として重要文化的景観に選定されたお屋敷に通していただきました。
一歩踏み入れるとシンとしていて背筋が伸びる凛々しい空間。

私はお正月に体験したので、いつもよりイレギュラーな季節を感じる空間に!!

炭は茶道において、欠かせない道具の一つなのでお正月には大事に飾るそうです。

日本の好きな所の一つとして、四季折々の文化を大事にするところなのでこの段階で感動しちゃいました。(何事にも感情移入激しめ)

中村藤吉は1854年から続く茶商です。
お茶を摘んだ後に乾かして保存する壺が並んでいました。

出荷する際どこのものか判別するために、茶壺に印を押した和紙を被せます。
その印が、辺り一面のふすまや障子に!

荘厳な中にもポップさもありなんだかホッとしました。

新年にだけ飲める「大福茶」

お部屋に通していただき、しばらくするとお茶を運んできてくださいました。

京都ではお正月にその年の無病息災を祈願し、梅干しと昆布が入った「大福茶(おおぶくちゃ、おおふくちゃ)」を飲むそうです。

平安時代の京都で疫病が流行った際に、空也上人が疫病よけとして庶民に振る舞ったことが起源とされています。
(引用は引用とわかるように記入 または言い換える)平安時代の京都において、疫病が流行った際、空也上人が疫病対策として提供したことが始まりと言われています。

ベースのお茶はそれぞれのようですが、中村藤吉ではくきほうじ茶が使用されています。

お茶を頂いた後に、梅と結び昆布を懐紙に包んで体をぬぐうと、その一年は病気にならないと言われています。
中村藤吉公式HPより
もちろん私も無病息災を願って腕をぬぐいました。

普段はお湯が出されるそうです。茶道では水がおいしさを左右するので、水から味わってもらうことが目的なのだとか。茶道の先生などはお気に入りのお水があるらしくお取り寄せされるとのことでした。

宇治で抹茶文化がこれだけ発達したのは、このお水に理由があります。茶の湯で大事にされていた「天下の三名水」と呼ばれるお水があり、その中の一つが宇治川から摂れるお水だったのです!!
豊臣秀吉は宇治橋三ノ間から水を運ばせ、その水でお茶会を催していたそう。千利休が使用していたかと思うとロマンを感じます。
今はもう水は川からとれないそうですが、三名水の一つは枯れずに、ある企業の敷地内にあります!
これらは全て体験の中で教えていただきました。

いよいよ挽き茶体験

さて!いよいよ楽しみにしていた挽き茶体験です!!

石臼で碾茶(てんちゃ)を挽いていきます。碾茶は抹茶のものとなる茶葉で、緑茶の葉を栽培する時に、日光をさえぎりながら栽培(被覆栽培)されたので旨味成分がたっぷり。
お茶は摘まれた後、手で揉まれる工程があるのですが、碾茶にはその工程がありません。抹茶は茶葉を丸ごと飲むことになるので、細かくすり潰す必要があるというメカニズムです。

1秒間に半時計回りに1回転させていくのですが、想像以上に重すぎる!!!最初自力では回せないんじゃないかと思う程重かったです。
真冬にも関わらず汗が吹き出るほどの重労働で、男性でも顔真っ赤になっていました。

この石臼に入れられた量を挽ききるには、約1時間かかるようです。今は自動化されているそうで安心しました。

均一に碾茶に圧力がかかる方式になっていて、粉になって出てきた粉末は鮮やかな緑色に。石臼の中で摩擦熱がかかるので、色が鮮やかになるそうですよ!

そしてこの抹茶を集める道具が羽根ーーー!!

イカしすぎてのけぞって喜んでいたら、「そんなに喜んでいただけると説明のしがいがあります」と笑っていただけました。恥ずかしい。

ちなみに抹茶になった粉は多少舞うので、汚れても良い服装をおすすめします。私はお気に入りの白パンツを履いていったので内心ヒヤヒヤしていました。

いざ!一般非公開の茶室「瑞松庵」へ

窓から眺めるだけかと思いきや、立派なお庭を歩いて150年以上の歴史がある茶室へ向かいます。

この時の履物が草履でまた風情があるんです。

動画をスクショしたのでブレブレすみません。

お水で手と口をゆすいで身を清めます。ハンカチを忘れずに!

内部は残念ながら撮影NGだったのですが、外側だけ撮影OKでした。

入口に向かうまでには、初代と交流があったある歴史的偉人直筆の家訓も飾られていました。是非実際にご覧になってください。(入り口に向かう場面に持っていった方がいいかもです)

入った瞬間既に暖かくて良い香り!おもてなしいただいている心を感じます。凛としている空気ながらも寝そべりたくなるような居心地のいい空間です。カフェのガヤガヤした音が遠巻きに聞こえるのですが、それが逆に自分たちが非日常空間にいる感覚を盛り上げてくれます。

この香りについても質問すると、なんと炭と一緒に「練香」という固形のお香を入れているから穏やかに香りが立ち込めているそうなんです。粋すぎて卒倒するかと思いました。

寒い時期は畳を開いて炉が登場。なるべくお客様が暖をとれるように、近くに配置されます。

暖かい時期になると畳で炉を塞ぎます。茶の湯を沸かす風炉釜に、香りのする木材の「香木」を1cmの四角に切って香りを立たせるそうです。使うものによっても季節を感じられるのがいいですね。

茶道ド素人でもリラックス!時の流れを調律できる脱効率体験

自分たちで挽いた抹茶とお茶菓子をいただきほっと一息。挽きたてなので青っぽく渋みのあるお味でお茶菓子によく合いました。
器もそれぞれ異なるものを出してくださるのですが、私は江戸時代の器でした。絶対に落とせない…!

茶道ド素人なので緊張していたのですが、茶室への入りかたや座る位置など基本的なマナーから教えてもらえました。
正座は無理をしなくてもよく、あくまでカジュアルにお茶と作法を楽しめるのも良かったです。

あんなに「静」でいながらも、リラックスした感覚は初めてで、外に出た瞬間ふわふわしました。何故?という質問にも必ず丁寧に答えてくださるので、あっという間の1時間。

最近は「短い時間でいかに効率的に何を得られるのか」が重要視されている気がします。私もそんな流れでこの体験に辿り着きました。
効率化ももちろん便利で大事ですが、あえて手間のかかる丁寧な作業で、自分の時の流れを調律する時間が広がっていて心身共に整いました。

茶道体験の後は試飲をしながらお土産用の茶葉を吟味

拝見窓という窓から自然光を入れて、拝見台と呼ばれる場所で、微妙な色の差異がないかなどお茶の品質を見極められる場所。

てっきりテイクアウトかと思いきや試飲コーナー!ぜんっぜんそれぞれのお茶の味が違うので、是非試してから購入してみてください。

ちなみにカフェは30組以上待っていました…お正月からどんだけ人気なの…。
せっかく京都へきたのに長蛇の列で時間を消費してしまうのはもったいない!!!
そんなあなたにおすすめのお店です!!

宇治「中村藤吉本店」石臼での挽き茶と薄茶で気軽に楽しむ茶道体験
人数:1-4名
時間:約60分
料金:¥6,380~
体験申し込みはこちら

宇治「中村藤吉本店」挽き茶体験と濃茶・薄茶を堪能するお茶づくしプラン
−生茶ゼリイ付き−
人数:1-4名
時間:約150分
料金:¥11,880~
体験申し込みはこちら