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生前整理のススメ

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皆様、整理はしていますか? どうですか?
クローゼット整理ではありません。コスメの整理でもありません。

私が今お話している整理とは、「生前整理」のことです。

年齢関係なくすすめたいヒツコス流生前整理

この記事を書く前に友人2名ほどに「生前整理ってしてる?」と聞いてみました。
「していない。もう少し歳をとったら考える」という答えが返ってきて、そうだよねと想定内でありながらも、バカバカバカ、バカという気持ちにもなりました。

あの…きちっと老衰で死ぬと思ってます??

って、意地悪な質問をしましたが、生前整理をしていない人がそういうわけでもないことは分かっています。人はいつ死ぬか分からないという意識は、多くの人が頭の片隅に持っているものだと思うんです。

だったら…

カーンチ!! 生前整理しよ!!!

死んだ後のことは生きている時にしか考えられない

さて、「生前整理」と聞いて思いつくのどんなことでしょうか?

お墓を準備したり、コレクションを手放したり、遺産の手続きをしたり、引き継ぎ先のない不動産を処分したりそういうイメージをされるのではないでしょうか?
最近も、中尾彬さんが終活の一環でネジネジスカーフを400本から200本に減らしたというホットなエピソードを耳にしました。

それもとても建設的な整理なのですが、ヒツコス流生前整理の本質は「物を減らす」ということでありません。
事実、私の部屋の中は、転んだら間違いなくどこかを負傷するほど物で散らかっています。威張るな。
減らしたい人は減らしていいのですが、例えミニマリストで物が少なくても、生前整理をしていないならばぜひそこも整理して欲しい、と思っています。

私が提案する生前整理は、物が多かろうが少なかろうが関係ない。年齢も関係ない。人間関係は関係ある。終活とはちょい違う。そういうものです。

生前整理ができるのはラッキーでしかない

私はプライベート・仕事とわりと飛行機に乗る方だと思うのですが、10回に1回ぐらいの割合で、この飛行機が墜落したら…という不安を急に感じることがあります。

それがどんな条件の時に感じるのか自分でもちょっと分からないのですが、起こり得ないことではないですし、ぐっとリアルに自分の死を想像する瞬間だったりします。

きっと誰しもが様々な状況の中で「もしも今死んだら」と想像したり、実際に九死に一生を得た経験をお持ちの方もいらっしゃるでしょう。

どんな形であれいつかは訪れる死ですが、大事な人にかろうじて何かメッセージを残す猶予がある種類の死を迎えたのだとしたら、まだラッキーなのだと私は思います。
では、今生きている私たちは紛れもなくラッキーでしょう。

自分の想いを伝えることだけじゃなく、家族や友人に、自分の生の痕跡をどのように扱って欲しいか、対応して欲しいか、手続き面でリクエスト(指示書)を残すことができるんです。

死んだ後のことは、生きている時にしか考えられません。

こんなラッキーそうそうないのです…!!

死んだことを連絡して欲しい(欲しくない)リスト

ここから私が具体的にどういう指示書を残しているかご紹介したいと思います。

自分が死んだ際、誰が自分の交友関係をどこまで把握してどのように連絡をするのか考えたことはあるでしょうか?
先手を打ってリスト化しておきましょう。

私はコミュニティをいくつか分類して、この人に連絡をしてもらったら大体そこのコミュニティには伝わるであろうという人選をさせてもらっています。連絡を受けた人が戸惑わないように、メッセージも残しています。
今見ているあなたかもしれませんよ…ふふふ…よろしくお願いしますね。
連絡ツールの指示も大事なポイントですからお忘れなく。

反対に、この人には連絡しなくていいし、先方が噂を聞きつけて連絡があってもひたすら事務的な対応をしてくださいリストも作成しています。
深い仲じゃないのに、野次馬根性で探ってきそうな人…っていたりするでしょーー??
そんな人に遺族や友人が時間や心を浪費させる必要はないのでね。
私も、もし草葉の影で機会に恵まれたら、お前に食わせるタンメンはねぇ!と全力で言ってみることにします。

葬儀の希望の形式

まぁこれは指示の中でベタなものだと思うのですが、希望の葬儀の規模や形式を文書で残しています。
ただ、お葬式というものは、死んだ人の為ではなく、遺族の心の区切りの為にある儀式だと思うので、あまりぶっ飛んだエゴ丸出しの希望を出すのもどうかなぁというところ。

私自身の気持ちとしては、いっさい何もやらなくていいですけど、そんな希望を残していたら、逆に折り合いがつかず迷惑をかけるような気もするので、やるならこんぐらいの規模感でこんなメンツでよろです。という希望を記しています。

SNSアカウント関連の対応

死んだ後のSNS対応を考慮してしておくことは、現代ではマストなのではないでしょうか…!?
少なくとも私はそう思います。
私の場合、blog、Instagram、そしてこのFinalA。
どのように関係者に周知して(もしくはしないで)、アカウントの存続をどうするか明確に意志を残しておきたいです。

今回生前整理の記事を書くにあたり、とりんさんに「私がいきなり死んだらFinalAどうすればいいかめっちゃ迷わない?」と聞いてみました。
「正直ヒツコスさんが突然いなくなったら…って考えたことあります!読者の人にどういう文面で知らせるか、ヒツコスさんの性格的にはあまり大騒ぎして欲しくないだろうし…とか…メディアは残した方がいいのか閉じた方がいいのか…」と真剣に言っていました。かわいいな!!おい!!

でも…ダーーイジョブだぁぁーーー!!
どうして欲しいか指示書を残しているからーー!!!

所持品の行き先

なんといっても、個人のブログ名が「棺にコスメ」ですからね。
コスメ始め、所持品(遺品)の行き先の希望は残してあります。

遺品整理をしたことがある人なら分かると思うのですが、まぁこれって大変なんですよね。
何を見ても悲しいですし寂しいですし、悲しい中の作業面が大変で、それによってさらに感情面がしんどいということになります。

ですから、ほとんどが思い切り捨てちゃってー!!という希望です。
捨てちゃってー!!!という故人の言質は、作業を大幅に楽にするであろう…と思っています。
何かをとっておきたいと考えてくれた場合は、○個まで!とも決めさせてもらっております。

スマホやPCにあるデータ関連の処理も、こうしちゃってくださいとお願いを書いてあります。

あまり難しいリクエストはしない

生前整理をすることで気をつけて欲しいポイントもあります。
遺された人にとって難しそうなリクエストはしない、ということです。

例えば、散骨。
死んだら海に散骨して欲しい、山に散骨して欲しいというっていう会話を時々聞きませんかね?
世間話レベルで言っていることがほとんどだと思うので、それならいいのですが、リクエストするならばくれぐれも「散骨して欲しいなぁ〜」だけで済ませることがないように。
ガチで希望するなら、散骨を受け付けているお寺や葬儀屋を調べてHPを記載しておきましょう。

遺族や友人がリクエストを達成することに疲弊したり、達成できないことで悩んだり罪悪感を覚えたりするのは本末転倒です。
遺された人の属性も加味し、現実的な段取りや対応が可能なリクエストにすべきです。

悲しいだけで大変だからなるべくそれだけでいい

本当の本当の本当の本当の希望を残せるなら、私は「あまり悲しまないで」と残したい。
でも、人の感情に言及するのは驕りなのではないかと考える。
悲しむことは人を亡くした人の権利だと思うから。

だからそれ以外の作業や手続き面の負担をなるべく減らしたいと思う。
いや、それ自体は発生するのですが、「あの人だったらどうして欲しいかな、これで良かったのかな」というところで苦しまないで欲しいのです。
悲しいだけで大変だからね!!! 悲しいだけで十分!!!

とは言え、いくら具体的に指示を残しておいても、現実はそんなに額面通りにはいかないことでしょう。それぐらい自分にとって近しい一人の人間が死ぬというのは、心身と日常を揺さぶり続ける大きな出来事です。

その上で、だからこそやっぱり、「あいつは死んだ後のことを生きている時にこう考えていたらしい」というある種の「答え」を明示しておきたいと思う。

そして、言わずもがな、結局は、生きている自分の為にしていることです。
これをしておけば私が死んだ後の周りの人の混乱や迷いが減るかも…と思うことで、自分が少し穏やかになれるというメリットの為に、私は生前整理をしているんだと思います。
最後にワガママな願望ですが、その時がきたら、「めちゃ指示残すやん」と少し呆れて笑ってもらえたら、それが1番最高。