【締切美人第5回】BGMを断捨離しよう!
考える作業にぴったりのBGMは存在しない
作業がはかどるBGM。知りたいですよね。仕事はいつだってはかどりたい。
だから音楽の力を借りたくなるというもの。
YouTubeにも、作業用BGMがたくさんアップされていることから
たくさんの方が作業中に流す音楽を求めていらっしゃることがうかがえます。
作業用BGMには、たいていこんな言葉がついています。
・はかどる
・集中力アップ
・やる気全開
作業用BGMで、これらの効果を得られたら最高ですよね。
でも聞いてください。
BGMは「考える作業」の場合は向いていないのです…!
脳は基本的シングルタスク
脳は一度に複数のことをすると、集中力が下がってしまいます。
ひとむかし前は、マルチタスクがもてはやされていたりもしましたし、
私自身もマルチタスクを信じていたのですが、
シングルタスクのほうが生産性が上がると最近は言われています。
ひとつのことに集中したほうが得たい結果を得られるのです。
「シングルタスクがいいのはわかったけど、音楽を流すくらい大丈夫なのではないか」と思ってしまいそうですね。
驚くなかれ。音楽を聞くことも、脳にとっては充分リソースを割く行動なのです。
つまりBGMを流した時点でマルチタスクなのです。うそ~!
無意識でできる作業のときは、音楽をかけても大丈夫なのですが、
そうではないときは、作業効率を落としてしまうのです。
ですから、お仕事の企画書、原稿、ブログ、なんかは音楽をかけてはいけないということです。
これらの作業こそ、音楽が欲しいというのに。
でも、そもそも、どうして作業中に音楽を聞きたくなるのでしょうか。
集中を嫌がる脳
ここで脳の性質について簡単に説明させてください。
脳は、なるべくリソースを割かないようにできているそうです。
考えることは糖を使うことなのですが、これは生命維持にとってピンチの状態でもあります。
だから糖を使うことをなるべく避けようとします。
つまり、脳は集中するのを嫌がると言えます。
私たちが何かしようとするとき「めんどくさい」と思ってしまうのも、性格がだらしないからではありません。
脳の性質によるものなのです。
鎮痛剤としてのBGM
人間にとって、集中することは、ある種の「痛み」がある行動なのだと言えます。
その「痛み」をごまかすために、BGMが必要なのではないでしょうか。
作業を捗らせるためではない。
集中することによる「痛み」の「緩和」のために音楽を欲するのではないかと。
でも、長い時間を使って、結局たいした成果を得られないなんて悲しいですよね。
よくよく考えると、そのほうがよほど痛みが大きいです。
作業用BGMの断捨離を
脳を最大限に使うために
今日から作業中に音楽を聞くのをやめてみるのはいかがでしょうか。
思い切って作業用BGMを聞く習慣を断捨離するのです。
目先の痛みか、後からの激痛か。
目先の痛みだって全然嫌ですが、引き受ける価値のある痛みだと思います。
脱・鎮痛剤
私も音楽は、好きです。
作業中に聞けないのは、悲しくもありますが、せっかくなら
鎮痛剤ではなく、楽しみとして、音楽を活用しましょう。